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【ミステリー】アリス殺し 小林泰三 あらすじと感想 【ネタバレなし】

どうも、 ニノマエイチ(@snkazuwriter)です。

小林泰三著「アリス殺し」を読んだので、あらすじと感想をまとめたいと思います。

「アリス殺し」について

アリス殺しは、小林泰三の作品の一つです。

アリス殺しは、小林泰三のアリス殺しシリーズとも言われていて、

他にも「○○殺し」といった作品があります。

【小林泰三のアリス殺しシリーズ】
・アリス殺し
・クララ殺し
・ドロシイ殺し
・ティンカーベル殺し

・・・・という事なので、アリス殺しはアリス殺しシリーズの第一弾という事になります。

小林泰三の作品を読んだ事が無い人は、まずはアリス殺しを読んでみましょう。

そして面白いと思ったら、クララ、ドロシイ、ティンカーベルと続けて読んでいくのが、

理想的な順番と思われます。

『このミステリーがすごい! 2014年版』国内編・第4位。
『2014本格ミステリ・ベスト10』国内編・第6位。
『ミステリが読みたい! 2014年版』国内編・第8位。
『週刊文春 2013年ミステリーベスト10』国内編・第13位。
『2014年 啓文堂書店 文芸書大賞』第1位 。

あらすじ

主人公 栗栖川亜里はここ最近、不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ていた。

ある日、ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見た後、

亜里が大学に行くと、玉子というあだ名の博士研究員が

校舎の屋上から転落して死亡していた。

グリフォンが生牡蠣を喉に詰まらせて窒息死した夢の後には、

牡蠣を食べた教授が急死する。

どうやら・・・

夢の世界の死と現実の死は・・・

繋がっているらしい・・・。

不思議の国で事件を調べる三月兎と帽子屋によって、

不運なことに、アリスは容疑者とされてしまった。

不思議の国で有罪となり、

死刑になってしまったら、

現実の亜里はどうなってしまうのか・・・!?

亜里は同じ夢を見ているとわかった同学年の井森とともに、

冤罪を晴らすために真犯人捜しをすることになる。

思ったことや感想

アリス殺しは読書好きのいとこから「これ、面白いよ!」と教えてもらった本です。

とりあえず、買ってみて読んでみると、かなり読みやすい小説でした。

読みやすいというのは、とても面白い作品だったからです。

ネットで検索してみると、やはり人気度がかなりあるようで、

「つまらなかった」という評価は見当たりませんでした。

さらに、文学ユーチューバーベルからも取り上げられていて、

今話題の作品の一つとなっています。

ただ、文学ユーチューバーベルも、その他のアリス殺しについてのブログでも、

「面白い」「すごい展開」「発想力がすごい」

といったような、

超絶カンタン誰でも言えそうな

感想ばかり!!

だったのが少し残念でした。

余談ですが、てんちむだったら・・・・

てんちむ
てんちむ
これ、神!!!!

・・・という感じで感想が終わってしまうんではないかなと。

なので、ここでは僕視点のどっかで見たことあるような感想ではない感想、

を述べられたらなと思います。

読書感想

今回のアリス殺しを読んではじめのころから感じていたことは、

ニノマエイチ
ニノマエイチ
フフフ・・・

小林泰三さん、心理学好きなんだろうな・・・

ということです。

まず、作品の設定では夢の世界と現実の世界という2つの世界が出てきます。

初めは亜里は夢と現実がリンクしてることは認めないのですが、

だんだんと認めるようになっていきます。

ここで感じたのは、心理学者ユングの「夢分析」という方法が、

この作品にインスパイアされてるのではないかな、と思われます。

・・・というのもユングも亜里や井森と同じで、

「夢で起きた事を日記に記していた」のです。

↓↓ユングを知りたい人はこの作品がオススメ!↓↓

他にも、哲学的な話も作中に出てきていて、それが「オッカムの剃刀」です。

「夢の中の世界が本当に実在するのか?」という話の中でこういった会話がありました。

井森「オッカムの剃刀って知ってるかい?」
亜里「海外メーカーの髭剃り?」
井森「不必要な仮定は立てるべきではないという原理さ。
つまり、物事を説明できる最も単純な理論を採用すべきということだ」

不思議の国があるのかないのかを考えるのではなく、

不思議の国があると仮定すれば今までの不可解な現象にすっきり説明がつく。

・・・・と。

これは、アメリカの哲学者、チャールズ・サンダース・パースの説いた

プラグマティズム

という考え方にも近いものです。

プラグマティズムは、「役に立つ」という事を軸に物事を考えて行動すればいい、

という考え方です。

逆に言えばある目的があって、

それに役に立たないものは、排除してしまおう。と。

つまりアリス殺し作中では、

経験した事(不思議の国)があるのだから、

それを実在しないものとして考えるのは排除しましょう。

(言い換えれば「オッカムの剃刀」によってそぎ落とそう!)

・・・・という事です。(実在しないって考えるのは役に立たない無駄なことだから)

↓↓プラグマティズムを知りたい人はこの本がオススメ!↓↓

・・・・・・というワケで、

アリス殺しには学問的な考えが

ちりばめられているのです!!

わりとこの本はかなり若い世代からの人気が高いようですが、

実際は大人の世代から見ても、

そういった世代とは見方の違う観点からの面白さがあるのではないでしょうか。

物語の後半までは、ほとんどのらりくらりとした序盤から変わらないような展開で、

物事は動いていきますが、後半になると、

急に犯人へたどり着きます!!

ここから、スイッチが切り替わったようにいきなりいろんな真相が、

疾走するようにポンポンポンっとあらわになっていきます。

この疾走感が、僕はやみつきになりました。

そして、その疾走感のまま、真犯人への処罰が行われます。

処罰をしてる側は、

グランドフィナーレを迎えるように、

まるで楽しそうなのです。

パッとスイッチが切り替わるような犯人発覚から、

最後まで突っ走るように描写するのは、小林泰三のテクニックなのでしょう。

まとめ

久々に小説を読んで、あ~本って読んでみるのもいいな~っとつくづく思いました。

小林泰三の作品は初めてなので、この後のシリーズ、

クララ殺し、ドロシイ殺し、ティンカーベル殺しなども、

読んでいこうと思います。

僕の書評が良かったと思ったら、ブックマークやツイッターで拡散してもらえると

うれしいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございましたー!

ABOUT ME
ニノマエイチ
とあるフリーターさんの雑記ブログ管理人のニノマエイチです! 元々はソニートニュースというwebメディアでライターをしていました!・・・が、ある日予告なしに潰れてしまう事件勃発。試行錯誤の末、「まぁ自分で何かブログ書くか」という感じで立ち上げたのが、このブログです!